Puente Paso Honroso石橋

(概要)
 プエンテ・パソ・オンロソ(Puente Paso Honroso)は、スペイン北西部カスティーリャ・イ・レオン州レオン県の町オスピタル・デ・オルビゴにある中世の石橋で、サンティアゴ巡礼路の重要な通過点として知られる。オルビゴ川に架かるこの橋は全長約200メートル、20前後の半円アーチが連なる壮大な規模をもち、スペインでも最長級のロマネスク橋の一つである。現在見られる姿は13~14世紀に整備されたものだが、起源はローマ時代の橋にさかのぼると考えられている。
 橋の名を有名にしたのは、1434年に起こった騎士物語的な出来事「パソ・オンロソ(名誉の通行)」である。レオンの騎士スエロ・デ・キニョネスが、恋の誓いを果たすためにこの橋で通行する騎士たちに決闘を挑み、約1か月で300本の槍試合を行ったという伝説が残る。彼の武勲は当時の年代記に記され、橋は騎士道精神の象徴として語り継がれてきた。
 石畳の橋を渡ると、巡礼者のための宿泊施設や教会が並ぶオスピタル・デ・オルビゴの旧市街に続く。今もフランス人の道を歩く巡礼者が絶えず行き交い、橋の上ではホタテ貝の印を付けたバックパック姿を多く目にする。川辺にはポプラ並木が広がり、アーチが水面に映る景色は素朴で詩情に富む。
 毎年夏には「中世祭」が開かれ、槍試合の再現や市場が催されて往時の雰囲気がよみがえる。プエンテ・パソ・オンロソは、単なる交通遺構ではなく、巡礼の歴史と騎士伝説が交差する物語の舞台であり、旅人にスペイン中世の息吹を伝える生きた文化遺産である。
(アクセス)
 レオン・バスターミナル発のALSA社などの路線バスに40分程乗り、Hospital de Órbigo停留所に下車してバス停から橋5分程です。Map


 
 
 

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